2018年8月23日(木)18時〜20時(日本時間)実施 |
― 翻訳に現れる言語の癖 ―
外国語教育では学習者の体系的な誤りである「誤用(error)」の分析から多くのことが得られています。
翻訳でも機械翻訳に体系的な不自然さがみられたとき、それぞれの言語の持ついわば「癖」の違いが現れたと
考えることが出来ます。それらのうちのいくつかを言語学での現象との結びつきで、機械翻訳の訳文と
自然な翻訳との規則的な対応を考えてみます。
それを行うには文法を越えた意味のレベル、さらに文化に対する配慮等も必要になるでしょう。ただし
翻訳先の言語にとって自然に訳せたときに、かえって「直訳っぽい表現と比べて、原文とは離れてしまって
いるのではないか。」と感じるようなことはないでしょうか。そのみきわめについても少しかんがえてみる
ことにしましょう。
●セミナー目次
1.機械翻訳の誤用分析からの視点 言語学的概念と翻訳技術の説明
数量詞の用法(副詞的用法)
I drank two bottles of beer. 私は2本のビールを飲んだ。(ビールを2本飲んだ。)
比較級(比較対照がない場合)
More students are starting Stock trading. より多くの学生が株式取引を開始しています。
(株式取引をする学生が増えている)
以上のような例から言語学の概念による翻訳技術の説明や機械翻訳の向上を考える。
2.機械翻訳をめぐる問題 認知言語学の視点から、母語話者の直感(語感)との一致。
主語
New products increase sales. 新製品は売り上げを伸ばします。
(新製品で売り上げは伸びます)
肯定・否定
I read in Russian only with the help of a dictionary
私は辞書の助けを借りてのみロシア語で読む(辞書がないと読めません。)
話者の立場と事実指向
I saw a movie in Shinjuku yesterday. 私は昨日新宿で映画を見た。(〜見てきました。)
My brother helped my homewark. 私の弟は私の宿題を助けました。
(〜手伝ってくれました/〜手伝ってもらいました。)
以上のような例から発想の違い、文体的な曖昧さなど文化(言語学的地域研究)の問題を考察し、
機械翻訳に応用可能かを考える。
3.日本語として自然な翻訳と翻訳として自然な日本語
このセミナーでは、吉祥寺の教室又はオンラインにて参加できます。オンラインはズーム(ZOOM)というインターネット会議システムを使いますので、自宅からでも双方向のコミュニケーションが可能です (Skypeをご存知の方は同じようなツールとお考えください。)。PCとインターネットの環境があれば準備はとても簡単です。参加申込の方に「ZOOM」の利用方法をやさしく解説したマニュアルをお送りしますのでご安心ください。
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・上智大学外国語学部ロシア語学科卒業、同大学大学院言語学研究科 |
●セミナー日程: 2018年8月23日(木) 18時〜20時(日本時間) ●申込締切 :8月20日(月)(日本時間) ●ご参加方法 :A)現地会場参加/B)オンラインZOOM参加 いずれかのご参加方法をお選びいただけます。 A) バベル吉祥寺キャンパス会場(当協会認定校) (東京都武蔵野市吉祥寺南町 2-13-18 ルジェンテ吉祥寺1F) *定員10名に達し次第締め切ります。 B) オンライン (ZOOM) *定員25名に達し次第締め切ります。 ●受講料は以下の表をご覧下さい。 |
一般 |
一般 :米ドル |
JTAメンバーズ 及び 学生 |
JTAメンバーズ 及び 学生 :米ドル |
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A)2,500円 B)2,000円 |
A)$28 B)$23 |
A)2,000円 B)1,500円 |
A)$23 B)$18 |
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